(私が起きるの待っててくれたんだ)


真陽が男子からも女子からも好かれるのは、当然のことのような気がする。


(いい友達だなぁ)


そう思って目を閉じた時だった。



シャー


隣のベッドとの仕切りのカーテンが開いた。


驚いて起き上がると、隣のベッドには矢澤君が横になっていた。
カーテンを開けたのは矢澤君のようだ。


「もう大丈夫なのか?」

仰向けになったままそう言った。


私は聞かれたことに答えることも忘れて聞き返した。

「そこで何してるの……?」


当然の疑問。


「堀川さんを運んだついでに始業式サボり」