私は小さくため息をついて、机の上においてあるスコアブックを見つめた。 ・・・・・・確かに、練習の後、スコアをコーチに確認してもらわないといけない、んだよね・・・・・・。 スコアブックを持ってドアを開けると、 奥の方の皆の部屋から歓声が聞こえた。 それを横に聞きながら廊下を曲がってたどり着いたドアの前で、大きく息を吐いた。 コンコン。 小さくノックをすると、 「誰?」 中から修ちゃんの声がして、思わず息をのんだ。 今さらながら、昼間のサオリさんの言葉が生々しく蘇ってくる。