「……っ」



ドキッとした表情の芽衣



…‥当たったらしい




「ふざけんなよ、別れてどうすんの?俺と綾が付き合ってどうにかなんの?はっきり言うけどな、俺はもう綾のことなんて好きじゃねぇ。それなのにまた綾と関係をもったら、それこそ綾を苦しめるんじゃねぇの?それより芽衣の気持ちはなんなんだよ。もう俺のこと好きじゃねぇのかよ…」



「……‥」



黙り込む芽衣



少し苛立ち始めた俺は"やばい"と思いつつもついキツく言ってしまう



「何とか言えよ」



それもこれも俺は芽衣が好きだから



失いたくない存在だから



だから、綾に遠慮してる芽衣に苛立ちがつのる




…俺が悪いのは分かってるよ



中途半端なやり方で、芽衣や綾を傷付けたのは俺だ



全て俺の責任なんだ



「嫌なの…」


「‥嫌?」



「…‥こんな嘘ばっかりの関係はもう嫌なのッ!!!」


「ちょ‥っ芽衣!!」



芽衣は部屋から出ていってしまった



思いっきり怒って、泣いていた芽衣




…嘘ばっかり‥




違う‥


違ぇよ…



嘘じゃねぇ



芽衣と俺の関係は嘘じゃねぇよ



綾に対しても嘘偽りなかった







静かなこの部屋で一人




俺は頭を抱えた…―