「本当か?わあ、嬉しい晴姫!」 あなたは子供か! 可愛く喜んだ後、ペンと手帳を手に取る佐薙さん。 適当なページを開くと、ペンを握って私に訊ねてくる。 「授業は何時間目?」 「四時間目。お昼の直前です。」 「クラスは確か、三階の2-1だったな?」 「よ、よく覚えてますね…。」 「じゃあ来週の土曜日、楽しみに行くから。」 そこまで言うと、佐薙さんは椅子から軽く立ち上がって私のほうに体を伸ばすと、 私の額に唇を落とした。 ちゅ、と短い音がする。