本当に珍しいことがあるものだ。 今まで部屋に入ってくることなんかなかったのに。 「どう、したの?」 お母さんは乱れた息を整えながら、一語一語確認するように言う。 「……晴姫……、あの、男は…、誰、なの……?」 「え?」 そっか。驚いたんだ。 いきなり知らない人が入ってきたから。