その後目を覚ますと机には置き手紙が。
丁寧な、男らしい字で
藤咲さん
おはようございます。
具合は大丈夫ですか?
オニギリあるので食べて下さい。
今回は部屋にまであがってしまいすみませんでした。
早く元気になってくださいね。
鍵はかけさせてもらいました。
ポストに入ってます。ではまた。
水無瀬
その手紙を読み終えて、私の心にトクンと暖かいものが広がり、水無瀬さんを思い出してドキンドキンと波を荒くしてひろがった。
仕事もあるのに私につきそってくれた水無瀬さんを思うと胸がギュッとした。
それから水無瀬さんはいくらいってもお金をうけとってくれなかった。
あげく
「藤咲さんが元気になってくれたのが一番のお礼ですよ」
なんて言ってくれた。
あうたび広がるドキドキに、私は自覚するしかなかった。
水無瀬さんが、好き。

