「フゥ…ッ…ァッ」
私の体を辿る海の手は、震えていた。
こんなに余裕のない顔も、熱い、男の息も…
でも私もきっと今…余裕がなくて、女の顔…してると思う。
なにも考えられなくて、下腹がジンジンと疼く。
「か…いぃっ」
「このみ…」
絡まる舌から与えられる愛に、涙が溢れた。
「アァッ…イッ…イタ…」
「このみ…このみっ」
ねぇ、海。友達が言ってた事は本当だったみたい。
幸せが満たされていく。
この声も…
この痛みも…
「「愛してる」」
吐息に乗せて囁いた言葉が重なる。
クスクスと笑い合いながら、また私達は快楽と愛しさの中に墜ちて行った。

