「ねぇこのシャツかわいくない?」
「可愛い!!美奈子は黒のが似合うかなぁ」
「このみ?みぃは何着ても似合うんだよ」
「はいそこ!!美奈子の腰に手を回さない!!キス禁止!!」
7月の終わり。テストも一段落し、私達は3人で買い物に来ていた。
ブロロロロ…キッ
トラックが私達の少し前に止まった。
「あっ…」
あれから街にでるたびに水無瀬さんの会社の水色のトラックをみると目で追うようになっていた。
後ろでイチャコラしてるカップルを無視してトラックの運転席から降りてくる人をみた。
ふとその人が顔を上げる。
目が…あった。
「水無瀬さん…」
「!?藤咲さん…」
久しぶりに会うその人は、大きな目をさらに見開いてとても驚いた顔をしていた。
多分同じくらい…それ以上に驚いた顔を私はしていただろう。

