「ここにハンコお願いしますねぇ」
ドアを開けた先にいたのは、年は50歳くらいの水色の制服をきて笑っているオジサン。
「あ…はい…」
回らない頭で指定された場所にハンコを押す。
「ありがとうございます~でわ」
「あっちょっと」
「はい?」
不思議に振り返るオジサン。
「水無瀬さんって…」
あぁという顔をしたオジサン。
「担当地区が交換になってね。水無瀬が代われと言うからかわったんだよ。水無瀬が何か?」
「いえ…なんでもないです。」
「そうかい?じゃぁ失礼します」
人の良さそうな顔をしたオジサンが駆けながら去っていった。
水無瀬さん?もう…会えないの?
地区の交換…
私の事、イヤになった…?

