旧時代のとは言ったけども、私自身まぶしい太陽などというものを見たことはない。青空があったというのは、私達の母が子供の頃までの話なのだ。

 正門前で友達と話しこみながらしばらく待っていると、独特な排気音を鳴らして乗合蒸気自動車(スクールバス)が止まる。

 それに乗り込み、他愛もない話に花を咲かせているうちに、ようやく津久美駅前へと到着した。