「あれは、たしかにイレギュラーでしたね」
理知的な瞳という言葉がある。
俊彦はこの言葉は彼のためにある、と思った。
まだ言葉にすることはできないが、酷く印象的な瞳をしている。
真っ黒なのに、光彩に光が差込むとまるでルチルクォーツのようにキラキラと光って見えるのだ。
「でもあれも終わってしまえばレギュラーですよ。過ぎてしまえば俺の日常の一部だったって、それだけです」
「ったく、簡単に言うな」
「そうですね。俺には表示されてませんでしたからね」
潤は静かに言ってのける。
こいつはどうしてこういう、誤解されるような言い方をするんだろう。
俊彦は思いながら首をかしげた。
一番大変な思いをしたのは、当の本人なのに。
「お前だって大変だっただろう?」
彼は曖昧な笑顔しか見せなかった。
「行くんだろ、出るぞ」
潤の号令に即されて敦子と千恵も立ち上がる。
2人を追い立てるようにして、潤と俊彦は喫茶店コートダジュールを出た。
日差しはまだ強い。
昼を過ぎて大陽は傾いたというのに夏の日差しは弱まることを知らず地上を焼いていた。
「もー外出ると、暑くてしょーがないよね」
「今年も猛暑だって言ってたからね」
階段を登っていく2人の後を追うようにして、俊彦は地上へ上がるとよりむっとした空気が彼を包んだ。
理知的な瞳という言葉がある。
俊彦はこの言葉は彼のためにある、と思った。
まだ言葉にすることはできないが、酷く印象的な瞳をしている。
真っ黒なのに、光彩に光が差込むとまるでルチルクォーツのようにキラキラと光って見えるのだ。
「でもあれも終わってしまえばレギュラーですよ。過ぎてしまえば俺の日常の一部だったって、それだけです」
「ったく、簡単に言うな」
「そうですね。俺には表示されてませんでしたからね」
潤は静かに言ってのける。
こいつはどうしてこういう、誤解されるような言い方をするんだろう。
俊彦は思いながら首をかしげた。
一番大変な思いをしたのは、当の本人なのに。
「お前だって大変だっただろう?」
彼は曖昧な笑顔しか見せなかった。
「行くんだろ、出るぞ」
潤の号令に即されて敦子と千恵も立ち上がる。
2人を追い立てるようにして、潤と俊彦は喫茶店コートダジュールを出た。
日差しはまだ強い。
昼を過ぎて大陽は傾いたというのに夏の日差しは弱まることを知らず地上を焼いていた。
「もー外出ると、暑くてしょーがないよね」
「今年も猛暑だって言ってたからね」
階段を登っていく2人の後を追うようにして、俊彦は地上へ上がるとよりむっとした空気が彼を包んだ。


