「わっちは己に負けたのです。







 
 信一さんがわっちをもて遊んだから死ぬのではありんせん。









 雪洞のせいではないのに・・・わっちは雪洞を恨んでしまった。









 恨みたくはないのに・・・







 
 
 恨んでしまう。妬んでしまう。








 雪洞の才を・・・









 昔のわっちだったら、禿や新造時代だったら、心おきなく雪洞を妬むことができた。








 でも・・・









 今は、尊敬するただ一人の一人だから。









 呉葉姐さんを幼くに亡くし、自分を支え、道標を指示してくれた一人の姐でありんす。