だんだん平野さんの家が近付いてくる。 どうすれば伝わるのだろう。 俺のこの想い。 そうか。 もうきっと伝わってる。 そうだろ? 「ありがとうございます」 マンションの前に到着し、元気にお礼を言う平野さん。 降りようとした平野さんを引き止めたくなる。 「待ってろ」 俺は手を伸ばした。 この人を失うと、俺は一生後悔する。 もうこの人以上に愛せる人には出会えない。 俺の心をこんなにも強く捕らえる女性は他にいない。 俺が心を許せる人は……