「へ~」 交わすのがうまい。 俺はベッドに寝かせた平野さんの腰を撫でながら、甘えた声を出す。 「私がMだからいじめるんですか?」 年下の平野さんだが、なぜか甘えたくなる雰囲気を持っている。 俺は、周りからいつも完璧だと思われていて、自分自身も常にそうあるべきだと思っていた。 弱い自分。 甘えたい自分を隠し、完璧な医者の顔を保っていた。 でも、誰かに甘えたい夜もある。 甘えさせてくれる? 俺も甘えさせてあげるから。 君も強がりな寂しがり屋さんだ。 俺に似ている。