突然の帰宅に母は驚いていたが、私はあるがままに起こったコトを話した。



すると、



「レイくんがそんなコトするなんて、信じられないわ。きっと、レイくんの言う通り友達に貸したのよ。」



「んなわけないでしょ。女がいるのよ。実際、私達夫婦生活ないから。」



「…………。」



母はも何も言えなかったのだろう。



これだから、男に『金』と『時間』を持たすとダメだ。



そして、健斗が四ヶ月の時、離婚が成立した。



八ヶ月の結婚生活にピリオドが打たれた。



と、言っても実質一緒にいたのは一ヶ月だったけどね。



レイも女がいたのだろう。


別れを言った時も何も言われなかった。



私は、養育費は請求しなかった。



話し合いでレイと顔を合わせたくなかったから。



揉めるのも嫌だった。



これ以上、あんな男のために労力を使いたくなかった。



親権は私が取った。



レイは、主張してこなかった。



レイと出逢った当初は、確かに好きだった。



でも、結婚なんてするもんじゃないね。



私がレイだけを見れてたら、別だったのかな…??



幸せになれてたのかな…??


でも、それは無理。



そして、私はやっと健のコトを考えるコトができる。



健がどうしてるのか。



私のコトなんて忘れてるのか。



それはわからない。



でも、私は出産がきっかけで太ってしまった。



こんな醜くなった私を健に見せたくない…と、いう気持ちもあり、連絡を取る勇気がなかった。



それに、健も彼女ができて、幸せにしているかもしれない。



そんなコトを思いながら、子育てをしていると、思いがけない人から連絡が来る。


そして、その人の言葉で私は健に逢う決意をする。


今度こそ、ずっと隣にいるために……。