篤史は何も言わず、ギュッとカイロを握りしめて右のポケットに入れた。
授業が始まり、今度は私が寒くなってきた。
「ねぇ、カイロ返してよ…」
うつむきながら、コソコソと話す。
「……まだ、暖まってねーもん。」
黒板を見ながら、ボソッと呟くアイツ。
「もうっ… けち。」
やらなきゃよかったよ…
今度は私が、手のひらに息を吹き掛けた。
そしてポケットに手を入れようとした時
「!!」
いきなり手首を掴まれ、思わず叫びそうになって、慌てて口を押さえた。
私の左手は
篤史のポケットに入れられていた。
篤史は何事もなかったように手を離し、黒板を見てノートに何か書いてる。
これは…
どーゆー事ですか?
このまま、アイツのポケットで手を温めてもいいの?
授業が始まり、今度は私が寒くなってきた。
「ねぇ、カイロ返してよ…」
うつむきながら、コソコソと話す。
「……まだ、暖まってねーもん。」
黒板を見ながら、ボソッと呟くアイツ。
「もうっ… けち。」
やらなきゃよかったよ…
今度は私が、手のひらに息を吹き掛けた。
そしてポケットに手を入れようとした時
「!!」
いきなり手首を掴まれ、思わず叫びそうになって、慌てて口を押さえた。
私の左手は
篤史のポケットに入れられていた。
篤史は何事もなかったように手を離し、黒板を見てノートに何か書いてる。
これは…
どーゆー事ですか?
このまま、アイツのポケットで手を温めてもいいの?


