えっ… 誰?…



思った事は、みんな同じで。



今までの明るい空気が、一気に固まった。




マズイ……



他の先生に見つかったら、私たちが怒られるだけじゃなく、保健の先生にも迷惑がかかる。









「先生ー。転んで、擦りむきましたー。」




入り口をみんなでソッと覗くと、立ってたのは先生じゃなかった。




「……何だ… 山下と柴田か…。」



純ちゃんのホッとした声に、私たちも力が抜ける。



「何だとは何だよ! あっ、お前ら、何食ってんだよ!」



肘を擦りむいた山下と、サッカーボールを抱えた柴田が近づいてくる。




うっ…ヤバイ!!



生活指導の先生に、告げ口でもされたら…。





一瞬ほっとしたけど、ピンチには変わりないじゃん!