祖母は早くしないさいと
言われたが、
私はきちんと、
挨拶をしたかった。

昨日の晩はなんとなく、
話せなかった。

「智弘さん
ありがとうございました。

本当のお父さんみたいで
嬉しかったです。

最初は怖かったけど、
優しいお父さんでした。
これからも体に気をつけて。

明子さん
ありがとうございました。

本当のお母さんみたいで、
お母さんが亡くなった時、
直ぐに駆けつけて、
全部仕切ってくれて
本当に助かりました。
明子さんが居なかったら
今の私はいません。

従業員の皆さんありがとう」

私は挨拶をして家を出た。

太郎には何も言えずに出て行った。