急に不安になりだす俺。二人はなにをしているのだろうか?


下を向いて自分を落ち着かせてると、斜め前に座っていたさくらが俺の腕をつついた。


『ん?どした?』


『ヒカルに聞いたよ?同じクラスの美加って子、雅の元カノなんだって?』


楽しそうに話すさくら。悪いけど今はそんな楽しそうに会話は出来ないよ。

『そう…だよ。美加は俺の元カノ…』


『さくら、あの子嫌いだなぁ…なにか悪いこと考えてそうだし…それに雅のことを振るんだもん!』


さくらの性格は変わっていない。
さくらは昔から優しい。俺とヒカルを本当の兄弟のように慕ってくれて…俺たちをいつも励ましてくれていた。

そんなさくらに俺はいつも救われていたのだ。
初恋の相手が美加ではなく、さくらで本当に良かった、とこの時思った。

『ありがとな?すげぇ楽になった!』


『全然!あ、そういえばさ…』


さくらが次の話題のことを話そうとした時、俺の隣に彼女が座った。


泣いて出ていった─…
キミが─…