真っ青などこまでも続く空…
まだ春の気配を感じさせる陽気な気温。

素敵な日にしたい─…。
思い出に残るような日にしたい─…。


両親からの誕生日プレゼントは白いワンピースだった。
繊細で綺麗な白は、あたしによく似合うと母親が誉めてくれた。
あたしはそのワンピースを着て、陸に会おうと心に決める。

春からのプレゼントは、大きなクマの人形だった。
毎年クマの人形をくれる。
あたしがクマが好きだと知っているから。
春からもらったクマの人形は大切に部屋に飾ってある。


あたしは陸に何もいらないと言ったけれど、本当は心のどこかで期待しているあたしがいる。


心を弾ませたまま、
待ち合わせの時間が来るのを待った。


もらったワンピースを着て、丁寧に化粧をする。

今日はあたしの誕生日。

時計を見ると、4時を回った時刻だった。