次の日、あたしは目を擦りながら起きる。
昨日部屋を見たときは暗かったせいか、今日はまた違ったように見えた。
今日から通う幼稚園はすぐ近くにある。
一度見学しに行ったのだ。
紺色の制服は大人っぽく見えて、田舎とは全然違う。
でもそれより友達が出来るか不安だ。
あたしはゆっくり着替えていると母親が様子を見に来た。
『用意は出来た?ご飯出来たからおいで?』
母親に手招きをされ、
あたしは急いで靴下の片方を履く。
そして真新しいカバンを持って一階へと行った。
『パパ、おはよ』
『おはよ、可愛いよ、美羽』
あたしの制服を見て、パパは読んでいた新聞を片付け、微笑んだ。
あたしは用意された朝食を食べる。
不安であまり口に出来なかったが、母親は心配などしなかった。
きっと顔に出ていたのだろう。
そして準備をし、
幼稚園へと向かう。


