あたしは夢中になって、部屋を見回る。
上を見上げると、シャンデリアのようなキラキラとした電気が目に写った。
これで一気にお姫様気分になったのは間違いないだろう。

ピンク色でまとめられた部屋は、あたしの心までもピンク色に染めていく…。

ふと、あたしは窓側に目を向けた。
そこはベランダになっていたのだ。


『パパ?これ、ベランダ?』


『そうだよ。美羽は危ないから自分で開けちゃダメだよ?』


パパに忠告をされても、あたしは興味津々でパパに『開けて』と頼んだ。なぜなら、鍵が自分の身長では届かない場所にあるから。

パパは『仕方ないなぁ』と呟いてベランダの鍵を開けてくれた。


ベランダからも見える星空。
最高という言葉では言い表せない。


『ちょっとパパは下に行くけど、危ないから気をつけてな』


パパはあたしを一人残して、部屋から出て行った。