ヒカルに言われるがまま、ついていく俺。
ヒカルがつれてきた場所は、中庭だった。
ベンチに俺を座らせ、ビニール袋を手渡す。
意味が分からない俺は、その中身を見た。


『…へ?』


ビニール袋に入っていたものは、俺が好きな焼きそばパンだった。
ヒカルは俺の隣に座り、俺に渡してきたものと同じものをもう一つのビニール袋から取り出す。


『…食えば?一人で昼飯とかありえねぇし…それに…』


『は…?へ?』


戸惑いながら、俺はヒカルの言われた通りに焼きそばパンを一口口に含む。


『…お前に謝りたくてさ。悪かったな…』


まさかヒカルから謝ってくるとは思わなかった。でもそんなヒカルに心を打たれる。
俺も悪かったから…
焼きそばパンを持つ手を下げて、俺もヒカルに謝る。


『俺こそ…ごめん…
でもヒカルと美加を見た時すげぇ腹が立ったんだ…』