急に心が痛くなった。
美羽が大きな声で叫んだ、その言葉が、俺の体全体に伝わってくる。
美羽は立ち上がり、小さな手を握りしめ、拳を作る。
髪の毛で顔が隠れているが、瞳からは涙が流れているだろう。
地面に幾つもの涙の痕があるから。
まだ完全に乾いてない水滴。
俺のせいだ。全て。
『み…美羽…』
冷たいこと言い過ぎた。俺は謝りたくて、美羽に近づく。
すると美羽は顔を上げ、鋭い目つきで俺を睨みつけた。
こんな美羽、初めてみた。
怖くて今度は俺の体が硬直をする。
『あんたに何が分かるの?分かりもしないで勝手なこと言わないで』
こう言って、俺の横を通り去っていく美羽。
俺はまだ立つことに精一杯だった。
美羽の言葉がまだ突き刺さっていて…
抜けそうにもないのだ。
すると雲の隙間から太陽が顔を覗かせる。
その太陽の反射にきらりと光ものを見た。
俺は体を引きずり、反射するものの近くへといく。
何だろう?とそれを拾うと、それは…
俺と美加が付き合っていたときにつけていた、ペアネックレスと同じものだった。
同じ、ハートの欠片。


