なんて言われたのか。
どうしてそんなことを言われたのか。

俺の頭は思考をやめ、真っ白になっていく。
彼女の言葉が男らしく、少し羨ましいと思ってしまう。

でも、なぜ?


『え…』


一番初めに出た言葉は、やはりこの言葉だ。
一回では無理のよう。
きっと二回聞いても無理だけれど、確認をしたい。


『…お前は陸に似すぎてる。それだけだ』


彼女はこう言って、俺の前から去って行こうとする。
このままじゃ気になって仕方がない。
この子が居なくなったら、チャンスを失う気がする。

だから俺は去って行く彼女の腕を掴んだ。

もう学校には生徒たちの姿が少ない。

地面には茶色くなった桜の花びらが、数枚散らばっていた。


『待って!全然話が分かんねぇ…どういうこと?君は美羽の、なに?』


口から飛び出る様々な言葉。
これだけじゃ足りない。もっと、もっと、
聞きたいことが沢山ある。