最初アタシは、バスで海水浴場に行くと思っていたために 自転車置き場の前で千夏ちゃんが “到着♪” と言い出したときは、何を言っているのかと思った。 これは、どうやらアタシ以外の全員が知っていたようだった。 『ここにね、うちの彼のと正くんの自転車があるから。それぞれ乗せてもらうっつーことで♪』 千夏ちゃんは早口にそう言うと、 彼の自転車の後ろにヒョイと乗ってアタシにピースする。 「え…でも…アタシ重いから、正こげないかも」 アタシは躊躇って後ずさる。 .