アタシは、近寄ってくる気配に気づいてすぐさま顔を上げた。




「…な」




思わず恐怖で言葉を失った。


そこには、いかにもガラの悪い上級生5人。


その中の1人が、内側から鍵を閉める。


とてつもなく嫌な予感がした。


にやにやと笑う男たち。




アタシが動けなくて震えているのを見ると、
金髪の一番ヤバそうな男が口を開いた。




『意外と可愛い子じゃんな、アイツはブスって言ってたけど』


『悔しいからじゃねーの?とにかく始めよーぜ』




その言葉を合図に、金髪の男がアタシに覆い被さってくる。


アタシは腕と足と口とを押さえられ、何も出来ずただ声にならない悲鳴をあげる。




―やだッ……!!




「やっ…めっ…て」



必死に叫ぼうとするアタシの声はいとも簡単にかき消される。


男達の笑い声で。




服の中に手が入り、アタシは知らない男に触れられる。




やだ、気持ち悪い!!!!!

誰か助けて、誰か…



正!!!!!!!



金髪男の荒い鼻息が顔にかかる。

ぞっとして、怖すぎて涙さえ出ない。



『あれ?あんまり怖がってないじゃん。
もしかしてヤリマン??』



バカにしたような目で、アタシの口を押さえている男が言う。


―悪魔。


―悪魔だ。


『さっさとしろよ、次俺だから』


今度は足を押さえていた男がそう言った。


視界がぐにゃりと歪む。





―次俺だから―






アタシ、廻される……





正…やだよ…正…




アタシ、一回もしたことないよ…



こんなところで、しかもこんな奴等に



アタシが奪われてもいいの???



ねぇ、助けにきて。顔真っ赤にして、怒ってよ。



停学になってもアタシが抗議してあげるよ。



こいつらぶっとばして。



ねぇ正、た す け て