Rainy-Rainy

「でも、どっかで……」


男の人は、何やら考え込むようにブツブツ呟き始めた。


な、何なのかな?

店員さんが物凄く、不審な目を向けてるんだけど……。


声掛けるべきかな?

それに多分、この人の言う久我先生って……。


「思い出した!!」

「ひっ」


何やら閃いたらしく、急に勢いよく顔を上げ彼に、私は驚いて一歩後ずさった。


「お前久我先生の葬式で、確か先生の娘さんの!えっと……」


やっぱり。

この人、お母さんの教え子なんだ。


「し、静香です」

「そうだ、静香だ。そうだよ。前に先生から聞いた事があったんだ」


男の人はとっても人懐っこく顔を綻ばせて、うんうんと頷く。


「あぁ!そういや、あの時先生に凄く似てるって思ったんだった」

「そ…そうですか」


私からお母さんを懐かしんでいるのか、彼は私の顔を色んな角度からマジマジと見詰められる。


な……何か恥ずかしい。

羞恥ぷれい?


この人のテンションについていけずに、若干引く。