恋の破片(カケラ)~ラブ&ピース~

細身ながらも胸が膨らみ、腰回りが丸くなった。

由貴は、

「ひとりでもいいから生む。」

と、泣いたが、

「俺らちゃんと5年後卒業して働き出してからできた子供を、その子の分も幸せにしてやろう。」

と、直樹の結婚の約束に気持ちが動き、由貴は中絶した。
直樹は費用は出したが、バイトが休めないと、由貴は遠くの町まで一人で行った。

手術台に上がった。

喘息である事を隠し麻酔を受けた。

気がつくと酷い腹痛だった。

呆然として一人で帰った。