恋の破片(カケラ)～ラブ＆ピース～

二人とも家族仲が悪かった。
特に父と母の仲が悪く、どちらの親も一時期別居していた。

由貴は直樹と約束しては夜中に直樹の部屋を訪ねて、お互いに愚痴っては直樹に身を任せていた。

直樹が母方について別居した時も由貴は途中のホームで降りて、わずか数分会うために何時間も待った。

由貴と直樹の間は皆公認で親だけが知らなかった。

そんな二人の歯車が狂い始めた。