恋の破片(カケラ)~ラブ&ピース~

由貴とは違う男子校に行った直樹である。

由貴は直樹とは、卒業してから、時々電話で話していた。

中学時代は直樹と同じテニス部の女子に嫌がらせもされていたが、卒業してからはそれもなく、由貴は毎回お喋りするネタを通話が始まってから順序までメモを準備して書いていた。

しかも、もし直樹がこう返事したら、と言うシュミレーションの選択肢別自分の返事まで書いていた。

そんな事が年末の12月まで続き、12月18日のこと、親友のメグにあおられて、由貴は言った。

「あのね……今から少しだけ会えないかな?」