恋の破片(カケラ)~ラブ&ピース~

江上に嫌われていると信じて落ち込んでいる由貴を、根気よく笑わせようとしている男子がいた。

高田直樹である。

「あの子、だあれ?」

と、由貴はトモに聞いた。

「テニス部のキャプテンよ。」

「ふ~ん……。」

由貴はまだ江上の事が好きだったから、お調子ものだと思った位だった。