恋の破片(カケラ)~ラブ&ピース~

そして……幾年も経ち、優子の生理が遅れた。

「一人でもいいから、生みたい……。
私のこと捨てて構わないから。」

そう言って泣く優子の手を取り、速水が車に乗せた。

「あいつに話に行こう。」

速水のアパートの下まで連れていかれた。

「さあ。」

速水がドアを開けた。

「嫌よ!行かない!」

優子は速水の子供達から父親を奪う事はできなかった。

速水は言った。

「自分の愛する女の子のお腹の中に、自分の赤ちゃんがいて、生みたいって言ってるの、放っておけるわけないじゃない!」