恋の破片(カケラ)~ラブ&ピース~

お互いに結婚しているんだものね……そうわかっていながら、優子は速水の、

「ヨメさんなんか好きで結婚したんじゃない。」

それを信じていた。

まだ若かったから。

四人で行った事のあるスナックへ一人でゆき、ママ……と言ってもまだ28のママと、年上の従業員に相談した。

「毎週来ていたなら、それは暗黙の了解だよ。
速水さんが悪い。」

「優ちゃんはでも、多分恋に恋してるだけよ。」


マンションに戻り、バスタブにお湯を張ると震えが止まらない体を暖めて泣いた。