恋の破片(カケラ)~ラブ&ピース~

「君らしくないね。
走るなんて!」

詩織は急いでいたので、とにかく平謝りして先を急ぐと茶室の鍵を開け、稽古の準備をした。

それが終わった頃に部長の真子が来た。

「悪い!
詩織、鍵開けてくれたんだ!?」

真子も急いで走ったようで息を切らせている。

「べつにいいよ。」

詩織は笑った。

まもなく皆が来て、ざわめいた。

茶道部と言っても、殆んどはお茶菓子目当ての生徒ばかりだ。

先生が来た。

皆がかしこまった。