夜の海は真っ暗で波の音だけが聞こえる


車のエンジンを止めてしばらく車の中から海を見ていた


こんな静けさ苦手…


私の心臓のドキドキが、敏に聞こえてしまいそう


「楓…」


敏之が肩に手を回してきた


ビクッとしてしまう


「楓…」


私の顔を自分に向けさせ、また優しいキスをした


キスを何度もしながら


「俺、優しくするから…」


私の耳元で囁いた


「うん…」


私は頷いた