チェーンを付けて、ジャッキをトランクに入れて急いで運転席に戻ってくる


「寒〜」


彼は両手を擦り合わせながらヒーターに手を翳した


「あったかい?」


私はさっきまで一人で暖めていた自分の手を、彼の手に重ねた


「あ…ああ…こっちの方がいい…」


そう言ってヒーターを選んだ


「そっか…」


ちょっと寂しかった