直哉と別れて落ち着いた頃


イギリスに留学中のお兄ちゃんが帰ってきた


私はお兄ちゃんを部屋に呼んだ


本当はいちいち話さなくてもいいんだけど、お兄ちゃんだけには話したかった


「楓〜どうした?」


「あのね…私、この間紹介した彼氏と別れた…」


「そっか…なんで?」


「彼氏大学行ったから、遠距離だったんだけど、彼氏を信じられなくなって、疑ってばっかりで…」


「彼氏カッコ良かったからな〜だから言ったろ?余計な心配するぞって…お前は大丈夫!みたいな事を言って、イケメンだって喜んでたけど…」


「あの時はそう思ってた…」


そう…あの時は直哉と別れるなんて、これっぽっちも思っていなかった