キスに恋して…1

葵と亜矢は教室にいた


「亜矢、さっきはありがとう」


「いいけど、気をつけてよ?坂口くんの昔の気持ちは絶対に知られちゃダメなんだから」


「わかってるけど」


「もう…葵でしょ?真治くんから無理矢理坂口くんの気持ち聞き出したのは!」


亜矢はため息をついた


「ねえ亜矢〜私達、いいのかな?楓と良平、二人で気持ちをぶつけ合って、納得した方が良くない?」


「それは私も考えたよ」


「二人呼んで、話をさせてみる?」


「でも、お互いが傷つくか、藤村くんと麻衣ちゃんが傷つくか…でしょ?」


「でも、いつまでも過去に縛られてたら、次の恋愛にはいけなくない?」


「うん…実際、楓の中にはまだ坂口くんがいるみたいだもんね」


昼休みを終えるチャイムが鳴り響いた


「また放課後ね」


「うん」


二人は席についたが、楓は戻って来なかった