「俺さ…本当に楓だけいたらいいから。こんなにハマったことないからさ」


「うん…私は直哉といるよ」


「ごめんな…何かお前が俺から離れていったらどうしようと不安になった」


直哉の腕に力が入る


私はしがみついていた腕を離し、手を握った


「さ、行こ!友達と亜矢が待ってるよ」


二人で握った手は暖かく、私はこの手を離したくないと、本当に思っていた


「どこにいるんだろうな?」


「探す?」


「そうだな!すぐに見つかるだろ」


私達は辺りを見渡した


「楓…こっち…」


いきなり直哉が繋いだ手を引っ張った