「何か考え事でもしてんのか?」


直哉が私の顔を覗き込んだ


「え?何で?」


私の心の中がわかるの?


良平みたいに?


あ…また良平が私の心から出て来た


いけないのはわかってる


直哉といるのに!


良平の事を考えたくないのに!


どうして良平が出て来るのよ…


頭ではわかってるのに、心は別の事を考えている