「楓?」


「これが私の気持ち!」


私は良平より直哉を選んだ


これは私が決めたこと!


「いいのか?」


「いいの!」


教室中の皆が見ていたのにも関わらず、私達は、誰にも侵入出来ない、薄いオブラートで包まれている空間にいるようだった


周りから羨ましいという声が聞こえる


皆の冷ややかな視線が、暖かい視線に変わった瞬間だった


たった1人を除いて…