「知りたい?」


「知りたい」


私は必死だった


良平のことは全て知りたかった


転校して来てまだ日が浅いのに、こんなに好きになるなんて、自分でも信じられなかった


「そんなに真剣な顔すんなよ!」


「良平のこと…知りたいの」


「じゃあ、歩きながら教えてやるよ」


直哉はそう言って、勝手に歩き出した


良平にはメモを残した


私は直哉の後ろを少し離れて歩いた


それに気付いた直哉は歩くペースを少し落とし、私と並んだ