本当はもっと早く、あの日姉さんが行ってしまった時点で、話し合うべきだったんだ。でも、わたしも、お母さんやお父さん自身も、それを避けていたんだ。
そしてキャバクラで騒ぎが起こったあの日からふたりが何もいわなかったのは、わたしを見放したからじゃない、きっと、わたしから話すのを、ずっと待っていたんだ…。

この日の夜ひさしぶりに家族で囲んだ夕食は、小さなころのわたしが大好きだった、カボチャ入りのクリームシチューだった。