「君があの店でつかってた源氏名、あれはお姉さんの名前からとった。違うかい?」
「なんで!?なんで知ってんのよ!?」
「君の姉、南野瑞穂ちゃん。彼女は俺の高校での後輩だった」
驚きのあまり何も言えなくなったわたしをよそに、先生はさらに話を続けた。
「俺卓球部の部長だったんだ、高校のころ。瑞穂ちゃんは1つ年下のマネージャーでさ。そしてそのころ俺の親友には、柴田ってやつがいた」
シバタ…。
「知ってる。姉さんとかけおちしたひとだ…」
「…ああ、その通りだよ。俺達は中学から一緒にいてさ。だけど柴田は幼いうちに発病していて、それが原因で高校のころはすでに人とあまり関わろうとしていなかったんだ。だけど、すごく気の良い奴でさ」
ああ、そうなのだろう。あの姉さんがあれほどまで好きになったひとなのだ。それに、幼いわたしに向けた笑顔。今でも忘れられないくらい、優しさがにじみ出ていたもの。
「俺と柴田、そして瑞穂ちゃんは、いつしか3人でよく遊ぶようになった。柴田はそれまで病気を気にして女の子としゃべることすらあまりなかったから、俺はそんな柴田が瑞穂ちゃんと付き合えばいいんじゃないかな、なんて思っていた。やがて、そんな俺の思いの通り、2人は恋におちた」
「なんで!?なんで知ってんのよ!?」
「君の姉、南野瑞穂ちゃん。彼女は俺の高校での後輩だった」
驚きのあまり何も言えなくなったわたしをよそに、先生はさらに話を続けた。
「俺卓球部の部長だったんだ、高校のころ。瑞穂ちゃんは1つ年下のマネージャーでさ。そしてそのころ俺の親友には、柴田ってやつがいた」
シバタ…。
「知ってる。姉さんとかけおちしたひとだ…」
「…ああ、その通りだよ。俺達は中学から一緒にいてさ。だけど柴田は幼いうちに発病していて、それが原因で高校のころはすでに人とあまり関わろうとしていなかったんだ。だけど、すごく気の良い奴でさ」
ああ、そうなのだろう。あの姉さんがあれほどまで好きになったひとなのだ。それに、幼いわたしに向けた笑顔。今でも忘れられないくらい、優しさがにじみ出ていたもの。
「俺と柴田、そして瑞穂ちゃんは、いつしか3人でよく遊ぶようになった。柴田はそれまで病気を気にして女の子としゃべることすらあまりなかったから、俺はそんな柴田が瑞穂ちゃんと付き合えばいいんじゃないかな、なんて思っていた。やがて、そんな俺の思いの通り、2人は恋におちた」
