それから数日間、どうやって過ごしたかはまったく覚えていない。
ただ父親に怒鳴られることもなかければ先生に声をかけられることもなかったと思うので、表面上の日常生活は体が勝手に送ってくれていたのと、明が両親に何も言ってないのは事実だろう。
ケンくんと別れたわたしは、まるで脱け殻のようになっていた。
何も考えることができなかった。
もっとも、何か考えていたら今ごろ手首を切って、もうこの世界にはいなかったかもしれない。逆に言えば、それをする力さえないほどに、わたしは落ちていた。