「ねー、マックの新発売のやつ食べたー?」
「えっ何、なんか出たっけ?」
あまり広くはないバックルームでは、ここで働く女の子達がだらだらと喋っている。
キャバ嬢なんていったって、その会話の内容は、そこらへんの女子高生と変わりない。
あたしはそんな彼女らを横目に、グロスを塗りなおしていた。
店内にいるのはこの店でナンバーワンはってるリナさん指名の客が一組だけだ。最近はしょっちゅうこんなかんじ。リナさんいなきゃこの店潰れんじゃねぇの?とか思う。
「おい、お前ら化粧なおし終わってんならさっさと待機しろって。客入ってくんぞ」
バックルームの扉が開き、店長が顔を覗かせた。
「えー、マジで?何人?」
「4人」
「ってことはぁ、明菜さんはもうついたから次はあたしとユキさんとゆりなちゃんとー」
浜崎あゆみを丸っこくしたような顔の香織さんが、数えながら最後にわたしを見る。
「あとは瑞穂ちゃんか」
わたしは特に返事をするわけでもなく、リップグロスをポーチにしまった。
「キャッチで安くして入れた客だから、お前らドリンクなるべく出すようにしろよ」
「はーい」
ここでは氷の入ったグラスに注がれただけの只の烏龍茶やオレンジジュースが、女の子の飲みたがる1杯1000円の烏龍ハイやオレンジハイに化ける。
店長が去り、女の子たちは待機の位置につくため気だるそうにバックルームを出ていき始める。
わたしもポーチのチャックを閉め、立ち上がった。
よし、今日も頑張って稼ごう。
「えっ何、なんか出たっけ?」
あまり広くはないバックルームでは、ここで働く女の子達がだらだらと喋っている。
キャバ嬢なんていったって、その会話の内容は、そこらへんの女子高生と変わりない。
あたしはそんな彼女らを横目に、グロスを塗りなおしていた。
店内にいるのはこの店でナンバーワンはってるリナさん指名の客が一組だけだ。最近はしょっちゅうこんなかんじ。リナさんいなきゃこの店潰れんじゃねぇの?とか思う。
「おい、お前ら化粧なおし終わってんならさっさと待機しろって。客入ってくんぞ」
バックルームの扉が開き、店長が顔を覗かせた。
「えー、マジで?何人?」
「4人」
「ってことはぁ、明菜さんはもうついたから次はあたしとユキさんとゆりなちゃんとー」
浜崎あゆみを丸っこくしたような顔の香織さんが、数えながら最後にわたしを見る。
「あとは瑞穂ちゃんか」
わたしは特に返事をするわけでもなく、リップグロスをポーチにしまった。
「キャッチで安くして入れた客だから、お前らドリンクなるべく出すようにしろよ」
「はーい」
ここでは氷の入ったグラスに注がれただけの只の烏龍茶やオレンジジュースが、女の子の飲みたがる1杯1000円の烏龍ハイやオレンジハイに化ける。
店長が去り、女の子たちは待機の位置につくため気だるそうにバックルームを出ていき始める。
わたしもポーチのチャックを閉め、立ち上がった。
よし、今日も頑張って稼ごう。
