駅前の満腹堂の暖簾を潜る。


 「で、どうだったんですか?」


 今日の日を仕掛けた張本人なのに興味丸出しで、尋ねてくる


 「どうって?」


 答えてなんかやるもんか!?


 「デートに決まってんじゃないですか」

 「お前には言わね」

 「あれ、そんな事言っていいのかなぁ? 折角先輩のためにセッティングしたのになぁ」


 だから、嫌なんだ


 「……」

 「それはそうと、ちゃんと返事したんすか?」


 って、何でそんな事まで知ってんだよ!?


 「……まだ」

 「何やってんっすか」

 「だよな……(苦笑)」

 全てを見透かされているようで悔しいな

 店主がカウンターに置いたラーメンを一口すする。