── 次の日

 部屋に差し込む日の光りと、けたたましい目覚ましの音で目が覚める。

 スウェットスーツのまま、半目で洗面所へ向かうと既に先客がいた。


「親父、早くしてくれね?」

「なんだなんだ?
 まだ着替えてもいないじゃなか」

「飯食ったら着替えるから」

「今日は朝練休みだろ?」

「あぁ」

「それなのに早起きたぁ、デートか」

 なんで、そんなに嬉しそうなんだよ!?

「違います!!」

「そっか」

 そんなに肩落として落ち込む事かよ。

 ったく、両極端にも程がある。