― 1時間前の事

先輩が部活の終わるのを見計らって、グラウンドに足を運んだの。

人気者の彼の周りには、いつも多くの人集り。

その人垣を、勇気を持って踏み出したの。


「好きです!!」

言った途端恥ずかしくなっちゃって。

返事も聞かず、ブツを突き付けた私は、目を閉じ、逃げるようにその場から飛び出しちゃった。


これが、溜め息の理由。

告白……じゃないよね?
こんなの。